経営者の意識と労働者の意識

昨日の医療機関の就業規則の打ち合わせの中で、先生が以下のようにおっしゃいました。

 

『医療に携わる者として、患者さんのことを考えて勤務していれば、当たり前にできることを、何故しようとしないのだろう?』

 

車椅子の患者さんへの配慮や、バラバラになった雑誌の並び替えといった、ちょっとした、当たり前のこと。

 

でも、それができない。

 

何故なら、経営者の意識と労働者の意識には、大き過ぎる差があるから…。

 

全ての労働者がそうだということではない。

 

もちろん、意識の高い労働者は、患者さんのためにと本来の職域を超えた業務も自ら進んでおこなう。

 

とても素晴らしいことで、日頃から先生が口にされていることをしっかりと受け止めている証拠だと思います。

 

ただ、残念なことに、労働者の全員がそこまでの意識を持って勤務しているわけではありません。

 

では、できないのかというと、そうではないのです。

 

ひとつは、先生がおっしゃっていました。

『現代における“行きすぎた責任追及”が、自己防衛の気持ちを強め過ぎて、絶対にやらないといけないこと以外に踏み込ませない。』

 

まさしくその通りだと感じました。

 

気づかないふりをして何もしなければ、責任を問われることはありません。

 

でも、善意で関わることによって、結果的になにかしらの良くない結果が生まれたときは、その責任を問われることになります。

 

だから関わらない。

 

でもそれってすごくさみしいことですよね。

 

 

経営者の多くは、明確に言語化していなかったとしても、ミッション・ビジョンを持って、日々の経営・業務にあたっています。

 

しかし、労働者はそうではないケースもあります。

 

前述のような責任追及がなされることも事実です。

 

 

そこから抜け出すには、自身の雇用する労働者にも、自分のミッション・ビジョンを伝えて、共感してもらえるように、語り、見せ続けていく事しかないのだと思います。

 

もちろん、そうしたことに気づくことができる環境作りではお手伝いも可能ですが、最終最後はそこにたどりついてしまう。

 

おそらく、昨日お話した先生の医院のスタッフは、いずれ先生の想いを理解してくれるでしょう。

 

経営者の意識と労働者の意識を埋めるカギは、経営者が自身のミッション・ビジョンを伝え、それに基づき行動する自分を見せ続けることしかないのですから。

 

後は、それを援助する“考える機会”を作ってあげること。

 

そうしたことを考える機会を、特別に作らない限り、普通の労働者はそんなことを考えようとはしません。

 

でも、考えれば、誰でも理解でき、共感でき、行動できるのですから。

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