増患・集患施策実行事例①(患者アンケートとその対応)

こちらのクリニックは、現時点では1日あたり患者数が平均60名くらいの耳鼻咽喉科です。

 

開業して7年目。

開業後順調に患者さんが増えて、最も多かった5年目には1日あたり100名を超えていました。しかし、すぐ近くではないものの遠くはないところ2件の同一診療科開業があり、近隣で内科も開業。

 

こちらのクリニックが行ったのは口コミ発生促進を目的として、患者さんのために何かをしようということで、ニーズを探るべく患者アンケートを行いました。

何故ならあまり露骨な施策を先生が好まれなかったことと、減ってきても60名いらっしゃる既存の患者さんたちが、このクリニックの財産だと考えたからです。

 

ただ、よくある患者アンケートと違う方法で行いました。

 

その手段とは…。

アンケートの目的を明確にした。

一般的にアンケートというのは、回答率を求めます。

 

アンケート自体が、多数のうちの一部に対して行い、多数の意見が推測するという性質を持っています。その精度は回答の多さに比例しますから、できるだけ多く回答を得ようとするわけです。

 

ですから、回答しやすいもの、つまり、選択肢選択型で行います。

 

では、選択肢選択型で行ったアンケートの結果がどうなるかと言えば...。

 

『ふーん。良かったね。』で終わってしまうのです。

 

選択肢で選ばせれば、満足度は4点、先生がわかりやすいが4.3点、スタッフが親切は3.8点...。

 

こんな結果になりますから、『ふーん。』で終わってしまいます。

 

こちらのクリニックでは、患者さんのために何かをしようという気持ちからアンケートを企画したはずです。

 

患者さんがもっとクリニックを好きになってくれる、もっと口コミしてくれるようになるには、どうしたら良いのか?

もっと患者さんが満足してくれるには、うちのクリニックを好きになってくれるにはどうしたら良いのか?

 

アンケートで知りたかったは、こうした具体的な回答だったはずです。

具体的には?

もちろん、見た段階から記入する気がなくなるようなアンケートでは回答率がとんでもなく低いものになってしまいますので、最初のいくつかは選択肢選択型で行い、後半で本当に知りたいことを聞いていきました。

 

絶対に聞かなくてはいけない、

『何故、他院ではなく、当院に来ていただけたのですか?』

を始めとして、

『当院に足りないものがあるとしたら何でしょう?』

『当院で残念に思ったことがあったら、その時のことを教えてください。』

といった核心に触れることもお聞きしました。

 

結果はというと…。

 

やはり自由記入欄の回答率は20%程度でした。

しかし、そこには、本当に知りたい情報がたくさん書かれていたのです。

後は、その要望に応えること。

後は、アンケート結果を正直に発表することと、その要望にできる限り応えるだけです。

 

アンケートは、その後の対応も大事です。

このクリニックでは、院内に大きな紙で結果を発表、そこで対応できないことはその理由(経済的事情というのも当然あり)を表記した上で、手すりの設置、イスの追加、要望のあった雑誌の設置という対応をされました。

 

こうすることが、2回目からのアンケートに良い影響を与えます。

 

アンケートに書いたことが発表・採用されたりと真摯に対応してもらえたことで、次にアンケートをしたときに本気で回答してくれる環境ができてくるのです。

 

実際、2回目のアンケートは自由記入欄の回答率が30%まで上がりました。

 

で、肝心な増患効果があったかと言えば…。

 

それから2年経った現在、1日あたりの患者数は80名程度まで回復しました。

 

たったそれだけと思うかもしれませんが、かかった費用を回収するには十分すぎる結果であり、減少傾向を増加傾向に変えることができたということは、素晴らしい結果だったと思っています。

 

今、この先生は、2回目のアンケートで要望の高かった、夜診療の受付時間の延長を検討中です。

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