今、本を熟読しています。
『モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする』という本です。
熟読しているというからには、さらっと読んでいるのではなく、この書籍に記載されていることを、組織運営に活かせるように、再翻訳しようとしているイメージです。
モラル・ハラスメントというのを、厳密な定義を横に置いてひらたく言うと、職場のいじめです。
・群れをなして悪口を一般化させて孤立させる。
・厳しすぎて、対処不能な指導で、新入社員を追い込む。
・根拠がなく、具体的でない批判をする。
・暗黙のルールというものが、存在しているかのように相手を操作しようとする。
・不機嫌さで相手を操作しようとする。
これらが継続的かつ頻繁に行われる状態を言います。
日本の組織において良くある事柄に合わせているので、もしかすると本当の意味とずれが生じているかもしれませんが、概ねそんな感じです。
上記の一番怖いところは、こうした『いじめ』が『組織のため』『規律を守るため』『モラル維持のため』といった、正義感に基づいて行われていて、加害者本人にその自覚がなかったりすることです。
どんなに正義の大義名分があっても、相手を退職に追い込んだり、精神疾患に追い込む権利は誰にもありません。
が、現実には行われています。
そして、多くの人は、そこに同調します。止めることはしません。
悪意のない加害者が増えていきます。
実は、職場を原因とした精神疾患や、人間関係が理由の退職は、ここが大きな理由になっていることが多いです。
メンタルヘルス対策の指針として、厚生労働省が示していること。
もちろん大切なことだと思います。
しかし、そもそも、労働者それぞれが個々の能力を発揮して、助け合って、組織の目標を実現するために協力しあうという当たり前のことを実現するために、モラル・ハラスメントが大きな阻害要因になっているのは間違いありません。
セクハラ・パワハラが一般化していくにつれ、みんなの意識に防止しようという考えが埋め込まれていったように、モラル・ハラスメントについても、同様の動きがあって当然なのだと思っています。
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