23

3月

2010

有給休暇の一般化

年次有給休暇についてのお話です。

 

年次有給休暇は働くほとんどすべての人(週所定労働日数が1日以上)に付与されるものです。

 

パートタイマーの有給休暇、法律上は、当たり前に付与されるものですが、5年前だとほとんど機能していなかったように思います。

 

経営者にとって、月給者の有給休暇と時間給者の有給休暇は、感覚として全く違います。

 

月給者は休んだ分の賃金を控除しない。

時間給者は休んでいるのに賃金を支給する。

 

同じことなのですが、『マイナス(控除)を行わない』のと『プラス(支給)を行う』のでは、感覚が違うのも大変理解できます。

 

大変気持ちがわかるだけに、私も、過去は、あまり積極的にアナウンスしていませんでした。

 

いわゆる『寝た子を起こさない』、問題になっていない、請求されていないのに、わざわざ経営者側から動きたくないという方がほとんどであり、それもやむなしと思っていたからです。

 

※取らせないというのは、違法だというご説明はもちろんしていましたが…。

 

ただ、もはや、寝た子は完全に起きてしまっています。

 

それは、退職時の一括請求という形でやってきます。

私たちにも有給休暇が法律上あるんじゃないですか?という質問がやってきます。

 

だからこそ、事前に対応して計画的に対処していく必要があるのです。

 

今まで有給休暇が機能していなかった組織で、有給休暇が機能し始めるというのは、フルタイムの時間給者であれば、4%~9%程度の昇給と同等の効果があります。

 

※10日付与→月0.83日付与→月170時間勤務(1日8時間週40時間)なら6.64時間分→4%→96%の勤務で100%の賃金→4.2%の昇給(20日なら8.4%)

 

言われてからでは、法律ですから、認める以外に手段がありません。

 

ですから、事前に対処しておけば良いのです。

 

対処法としては…。

 

『有給休暇を機能させること』を昇給とする。(時間給はそのまま)

 

これが一番適切だと思います。

 

昇給時期を外したのであれば、恩恵的賞与の代わりにしても良いと思います。

※給与規程に基づく、ルールにのっとった賞与は代わりにすることはできません。

 

とにかく、負担が増えるのは間違いないので、負担を増やさないように、労働者が納得いくように、他の費用負担と引き換えにして、有給休暇を機能させるのが、最も上手な機能化の手段だと言えます。

 

医療機関に多いのですが、退職金規程・特別なルールがないのに、結構な退職金を支給されるケースがあります。

 

人それぞれの考え方ではありますが、辞めていく人に法的に支給義務のない退職金を支給するよりも、今いる人、これから頑張ってくれる人が働きやすいように有給休暇を機能させるほうが、法的にも経営的にもプラスになると私は思います。

 

ですから…。

『ルールじゃなく恩恵的に、長く勤務していただいた方には、気持ちで少額の退職金を今まで支給してきましたが、これから辞めていかれる方今いらっしゃる方をケアすることのほうが大事だと思って、退職金の支給は原則なしにしてしまって、有給休暇を法律通りに使っていただけるようにしようと思います。』

 

こういう説明をしておけば、単純な負担増は避けられて、法的なリスクは下がるということになります。

 

是非、検討してみてくださいね。

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