中小企業の中途採用面接の質問事項

4月2日、新卒の入社の時期です。

 

大手企業は、昨日入社式、しばらくは研修といった行程の時期です。

 

さて、では中小企業はと言いますと、定期的な新卒採用は難しく、多くは即戦力を期待しての中途採用ということになります。

 

この中途採用の市場ですが、私の周辺を見ていると、かなり求人側(雇用主)が優位な様相です。

 

正社員募集となると、いつもは応募がない職種でも応募が来る、いつもほどほどに来る職種だと書類選考しないと全員と会っていられないという状況になっているようです。

 

そこで、最近よく質問されることとして、面接での質問事項について今日は記事にします。

 

【書類選考・履歴書】

『1.ていねいに書いている。写真もていねいに撮られている、貼られている。』

最低限のことだと思いますが、書類選考の履歴書(職務経歴書)は唯一アピールできる大切な機会です。そこで手を抜いているというのは、実際の仕事でも、悪意なく肝心なところで手を抜いてしまう可能性があります。

 

『2.経歴に説得力がある。納得できる。』

履歴書の中で、その人の生き方が見えるのが経歴欄です。

留年・浪人・中退・編入といった学生時代の経歴。

入社・転職・退職・空白期間といった社会人としての職歴。

これらに説得力がある、あるいは納得できる人を探してください。

完璧な履歴書は、中途採用の場合はなかなか難しいでしょう。

いろんな場面で人生の転換期があります。

転職回数は多いことは当然好ましくないことですが、しかし、その転職に筋が通っていれば、マイナスする必要はないでしょう。

2つ目の仕事までに説得力・納得感がなくても、3つ目の仕事からそれが出てくることもあります。

いずれにしても、その大学がどうとか会社がどうとかよりも、その人の立場になってシュミレーションしてみてください。

なんで、ここでこうした?と思うことが多ければ、働いても同じことを思うはずです。

 

『3.写真の見た目が悪くない』

人の見た目には、必ずその人の今まで生きてきた歴史が出ます。

そして、人は見た目で対応を変えます。

これは美男子・美人と言っているのではなく、“単に好き・嫌い”です。

おそらく、見た目が気に入らない人を、経営者がかわいがる可能性はほぼ0でしょう。そうなれば、当然コミュニケーションの不足・承認不足になりしますし、あらさがしをしてミスばかりが目立ちます。

逆に、見た目が気にった人なら、ミスしても許せますし、何より関わりを持つ機会が多くなりますし、そもそも好意的に良いところを探そうとするので、良い循環に入ります。

悪い循環に入ってしまうと、どんなに優秀でも能力を発揮できません。敢えて悪い循環に入りそうな人を採用する必要はないでしょう。

 

【面接】

『1.履歴書の隙間を埋める。』

書類選考で履歴書を見て、一定以上の好印象と経歴に対する納得を持って面接に挑んでいるはずです。

その中で、納得がいかなかったところがあると思います。

『何故、高校時代に真面目に勉強しなかったのか?』

『何故、新卒の時にこの業界を目指していたのに、次はこの業界に転職したのか?」

『何故、留年(中退・空白期間)したのか?』

『何故、この資格をこの時期に取ったのか?』

相手に関心を持って、相手の立場に立ってシュミレーションしてみて、自分なら違うと思ったところを聞いていけば良いのです。

そうすれば、その疑問や考え方の違い、あるいは仕方のない事情などが見えてきます。

自分の人生を“テキトー”に決めている人は、自分の人生よりも軽いであろう仕事のことも“テキトー”にやる可能性があります。

もちろん、その答え方・論理性を確認して、コミュニケーション能力はチェックしてください。

 

『2.友人』

これから一緒に働いてもらうわけです。履歴書の写真の見た目のところで書いた通り、好きになれる、一緒に働きたいと思える人を採用したいと思います。

そうなると、大事なのは友人とのエピソードです。

『たくさんいますか?』『どんなことをして友人と遊んでいますか?』

『友人と行った旅行で面白かったエピソードを何かお話ください。』

その話の中で、この人は友人とも楽しく、上手くやっていっているなと感じることができれば、一緒に働いても上手く出来そうですよね。

中小企業においては、結構カギとなる質問ですよ。

 

『3.乗り越えた壁と成功体験』

人は、困難に直面し、その壁を乗り越えることで、成長していくと思っています。

困難にぶつからず、成長していける人もいますが、それは才能によるところが多いのではないでしょうか?

ですから、それを聞いてみるのです。

回答には、数々のその人を知るヒントがあります。

・成功体験や苦労話が自慢に聞こえる

・成功体験がない

・困難にぶち当たっていない

・嘘っぽい

・困難にぶち当たった時の対処

細かな職務経歴を聞くよりも、よっぽどその人の仕事の能力を確認できます。

 

『4.元気がある』

元気があるというのは、それだけで長所です。

周囲を元気にさせることができる人は、それだけで採用に値します。

元気があれば何でもできる。

燃える闘魂のお言葉ですが、まさしくそうです。

質問事項とは違いますが、是非、判定項目に入れておいてください。

 

全体的につらつらと書いてしまいました。

あくまでも、私が聞かれたときに回答している内容です。

ですから私の好みもたぶんにあります。

 

しかし、こうした感じで、大企業が面接で聞くようなことを聞いても、中小企業ではあまり役に立ちません。

 

だって志望動機は、『あった求人の中でマシそうだったから』のはずです。

 

『一緒に働きたい人か』『性格的に、能力的に、一緒に困難に立ち向かえる人か』

 

これが中小企業における採否判定の基準だと思いますが、いかがでしょう?

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