29

9月

2010

労働者が休憩の取得を希望しません。それでも休憩は与えないといけませんか?

【質問】

労働者が休憩の取得を希望しません。それでも休憩は与えないといけませんか?

 

【回答】

結論から言えば、法律ですから与える必要があります。

ただ、実際に6時間、息つく暇もなく働き通しというのは、実際問題として不可能、あるいは厳しい状況だと思います。

できるだけ現状を変えない形で、法的要件を満たせる形を考えてみましょう。

 

【解説】

休憩は…。

6時間超の労働で45分。

8時間超の労働で60分。

与える必要があります。

法律上、休憩時間に対し、賃金の支払義務はありません。つまり無給で構いません。

 

≪今回の内容≫

現状は、9時~17時の勤務。

時間給は1,000円で、8時間勤務、休憩なしです。

結果的に、1日8,000円の賃金を手にしています。

 

監督署の調査が入り、休憩時間を取得させていないことについて、是正勧告が出ました。

 

当然、1時間休憩を取ってもらうことが検討されました。

①9時~18時勤務 12時~13時休憩 8時間勤務 1日8,000円

②9時~17時勤務 12時~13時休憩 7時間勤務 1日7,000円

会社としてはどっちだって良かったのです。

しかし労働者からの希望は、以下の通りでした。

『9時~17時の拘束で、8,000円欲しい。8時間働くので今まで通りにして欲しい。』

 

17時に終わって帰れば、夕食の準備も間に合うが18時では間に合わない。

だからといって、17時までで給与が1,000円減るのも納得がいかない。

 

主張はごもっともであり、対応に苦慮するわけです。

 

《対処①》

細切れの休憩時間をかき集めてもらう。

多くの場合、本当に業務をし続けるのは、常に相手がいる仕事、工場等のライン作業で止まることができないような場合を除いて無理ではないでしょうか?

通常、食事、一休み、トイレ、気分転換、お茶、お菓子、タバコなどなど…、腰を落ち着けて、『休憩』としなかったとしても、休んでいるはずです。

それをかき集めて申告してもらいましょう。

その際、申告された時間についても、給与は支給する形を取りましょう。

そうして、60分以上の申告を集めることができれば、従来のままの雇用形態で、法的にもクリアできる状態になるわけです。

 

《対処②》

時間外労働と早退をやり続けてもらう。

会社としては、法律は守らなくてはなりません。

ですから、前出の①の形を採用します。しかし、その結果、労働者本人が、休憩時間に働き、1時間早退したとしても、事業主の責任ではなくなります。

もちろん、事業主の労働時間把握義務を持ちだして実態を把握しているべきなのに是正をしないと注意されるかもしれません。実質一緒で悪意的な脱法行為ではないかと注意されるかもしれません。

ですが、注意指導を繰り返しても、それでも本人がそれをやめないとなると、どうすることもできません。

まさか、監督署が労働者を処分しなさいとは言わないでしょう。

 

今回、少しゴリ押し?強引?少しグレーな回答を記載しました。

というのも、この休憩の強制で誰も得をしないのです。

上記で全く問題がないとは言いませんが、できれば誰も得をしないことを杓子定規にはやりたくないですよね。

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