高年齢雇用継続給付が廃止されると聞いたのですが、本当でしょうか?またいつ頃からでしょう?

【質問】

高年齢雇用継続給付が廃止されると聞いたのですが、本当でしょうか?またいつ頃からでしょう?

 

【回答】

平成19年1月9日に厚生労働省から発表された「労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会報告書」において、平成24年度までとして、平成25年度以降、段階的に廃止するものとして報告されています。

平成25年4月1日以降、65歳までの継続雇用が完全に義務化されます。ちょうどそのタイミングでもあり、政権交代等に関係なく、廃止が濃厚と言われています。

 

【解説】

高年齢雇用継続給付は、従来60歳定年、退職という形が常識だった時代に、65歳までの雇用を推進したい意向で作られた制度です。

賃金減額をした場合に、雇用保険によりその差額の一部を補填するという内容ですから、経営者にとっては、従来よりも少ない給与を支給しても、本人の手取り額が下がり過ぎないという利点がありました。

※当初、従来給与の60%に減額すると、従来給与の15%(支給額の25%)が給付されていました。現在は、従来給与の61%に減額すると従来給与の9.15%(支給額の15%)が給付されています。

在職老齢年金をうまく受給することとセットで、多くの会社や組織が利用してきました。

 

それが、65歳までの継続雇用義務化によって、役目を終えてなくなってしまうわけです。

 

ただ、前出の平成19年の第一報後、一向にどうなるかの方向性が示されません。

・すでに受け始めている人をどうするのか?(暫定措置の有無)

・支給率を変える可能性があるのか?

・65歳~70歳で別の制度ができるのか?

このあたりが不明確なため、正直なところ、今、高齢者の今後の賃金を検討していて、非常に困っています。

制度をあてにしていて、なくなりましたでは労働者も納得いきません。

早期に概要を確定・発表して欲しいものです。

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コメント: 4
  • #1

    おかしな制度 (土曜日, 27 2月 2016 18:33)

    おかしな制度
    60歳から、給与が50万ー>15万円になって
    継続雇用給付金+2.25万円=15*0.15 もらえていますがおかしいでしょう
    普通は考えられるのは、下がった分に15%かけるのが本当でしょう?
    こんな変な制度を作るから、継続雇用者の給与を会社の良いように下げられる。
    退職前と同じ仕事を同じ時間同じように仕事をしています。
    同一仕事同一給与にしないといけないでしょう。
    50+15=65、よって32.5万円にするのがよいと思います、以上です。

  • #2

    高給取りの制度 (土曜日, 27 2月 2016 18:49)

    給与が高い人の制度
    60歳前の給与22万円、後の給与19万円では継続雇用給付金は0えんです。
    中小企業で、週6勤務、月間就業時間300時間くらい、残業手当でず。
    継続給付給付金制度必要なしです。雇用保険だけとられています。
    以上です。

  • #3

    どらえもん (土曜日, 08 7月 2017 16:29)

    現在公共交通機関のドライバー勤務です、拘束時間及び連続乗務時間が法的ぎりぎりまで詰めたダイヤで心身とも疲れ切った状態で日々を終えています。人命を乗せて走る当事者として・・・!
    業界での人手不足は企業体質の問題大ですね。高年齢雇用継続給付廃止になれば定年組はおさらばです。

  • #4

    シィティーダンク (火曜日, 06 8月 2019 12:52)

    高齢者雇用継続給付金制度に、現在貰っている給与が高い場合の上限はありますか?
    例えば60歳時点で1500万収入があったが、60を超えて継続して働いているが年収900万に下がった場合、60歳時点より60%に年収が下がっても貰えるにですか?

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